嵩屋天狗堂~はてな支店~

オフロードバイクアリマス。

Tenere700、装備の拡充(キャリア・ケース編2)

下手の横好き、嵩屋天狗堂・番頭ののりまつでございます。装備拡充の2回目は、キャリアとトップケースの取り付けです。

 


キャリアの取り付け


絵で見てわかる説明書が同封されています。すこーしだけややこしいのが、サイドステーを使う場合も一緒に書いてあったりする事。

GIVI - Explore. Enjoy.

事前にマニュアルをダウンロードできます。「DOWNROAD INSTRUCTIONS]をクリック。


今回の工事は、左右のアッパーとロワ、計4本の鉄棒を車体に取り付けます。

まずはロア側の取り付けのための補強板を設置。重くなるかもしれないけど、こういう構造に安心感を覚えます。

 

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穴、ピッタリ。ETCにも干渉しません。

意外とピッタリ合っている穴に、長いネジを通します。

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補強板をしっかり本締めして設置できたら、リアフェンダーを装着します。

 

アッパー側は、元の荷掛けフックを外してその穴を使い装着。しかしここではまだ仮止め。

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全部で四本のアームで支えるキャリアで、ここでは上側を「アッパー側」と表記しています

 

ロア側は、先ほど上から差した長いネジに付属のスペーサーを使い、仮止め。フロント側は、元あったネジを外して付属のネジに差し替え。ここでもスペーサーを使います。

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同じく、下側は「ロア側」とします。4本+補強板で、強度が高い感じがします。

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片側を仮止めした状態。

リア側は上から差したボルトにスペーサーとナットで固定、フロント側は下から差したボルトにスペーサーを咬ませ、ボディのネジ穴に固定しています。この写真じゃ全然分かりませんね。

 

両側をこんな感じで仮止めしたら、アッパー側とロア側の先のステーにある穴を合わせてみます。本締めしたらこの穴が合わなくなるので仮止めにしたのですよね。うん、大体合ってる。

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この角度じゃ見えないっつーの。

 

ここに、ベースを載せます。すると、これもステーと同じ位置に穴が開いていて、合うはず・・・

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合った!

 

4本のネジを通しベースを取り付け、ここで晴れてすべてのネジを本締めします。

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貫通してます。しっかりしています。上のボルト穴に蓋をしましょうね。

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オフを走ったら無くなるんだろーな。




 


ケースの取り付け


以前からどうやってくっついているのか謎でした。現物を見て納得。僕みたいな人向けに、写真載せときます。

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ケースの裏側。赤い矢印の3点で支えています。

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ケース裏の@・イ・ロがベースの同じ印のとこに嵌合します。ん・・・?イとロが逆だ。

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@の部分の拡大写真。

これは「モノキー」というシステム。もう一つ「モノロック」というシステムもあるらしい。単純なので同じGIVIのシステムを使っているケースなら色々使い回せそうですが、ベースとステー(キャリア)のフィッティングはきちんと合わせておく必要があるのかも。無駄になるのは嫌なので、デイトナに問い合わせて確認しておきました。

 

 

さて、これで積載は完成です。

 

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うーん、ツアラー。

 

大きいケースだからフンコロガシみたいになるかと思いましたが、Tenere700自体が大きいのでバランスは悪くないかな。色味も狙い通りマッチしててよかった。

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バランス、悪くない・・・かな。

このケースはオンロード専用で、オフロードの時は外します。壊れそうだし、下手なのりまつには邪魔になってしまうから。マニュアルにも不整地で使うなと書いてあります。

 

 

次回、装甲編。エンジンガードを取り付けるよ!

 

 

 

 

 

Tenere700、装備の拡充(キャリア・ケース編1・フェンダーの外し方)

道具の偉大さを何度でも思い知る嵩屋天狗堂・番頭ののりまつでございます。たかがネジ、されどネジ。ネジを粗末にするものはネジに泣きますよね。

「魚丸」ことTenere700、実戦投入に向けDIYで装備を拡充したので、そのお話をパーツごとに連載していきます。



複座での長距離作戦に向けて


購入前からタンデムの快適性を確保すべく企図してきましたが、タンデムということは荷物も増えるということになります。
積載の拡充には両サイドに着けるパニアケースなどの選択肢もありましたが、タンデマーの安心感の視点からトップケースを装着することとしました。しっかり寄りかかるワケではないけれど、背中に支えがあるのは大きな安心材料となるそうです。
トップケースは、パニアケースにくらべラックも少なくて済み、重量増を最小限にできる狙いもあります。

今回選んだのはコレ
www.daytona.co.jp

初めはY‘sギアで揃えようと思いました。しかし、Y‘sギアのTenere700用のキャリアはアルミトップケース用との記載。マニュアルをダウンロードし確認してみても、他のケースに転用できるかがわかりません。
嵩屋天狗堂の希望はヘルメット二つ入るトップケース「ユーロトップケース50l」。

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バイザー付きはダメかな。

ユーロトップケース 50L | ヤマハ発動機グループ ワイズギア

これが着くのかどうか、Y‘sギアに電話し聴いたところ「着かないことは事はないが加工が必要で、その場合強度が保証できない」という事でした。

トップケースの脱落事件は時々聞くので、強度が落ちるのは避けたい。別のメーカーを探し、たどり着いたのが「GIVI TREKKER52L」でした。もっとスタイリッシュなのがありますが、高い!それにこの地味なヤツは魚丸のカラーリングにマッチしてるから、いいということで!

ただ、これを付けるキャリアがGIVIを取り扱っているデイトナでは見つからない・・・まだ発売されたばかりだから仕方ないか。
あきらめずに探していると、海外のサイトで発見!しかもケース本体、ベースも日本で買うより全然安い!送料入れても全然安い!ちなみにベースはGIVIのM5だそうです(デイトナに問い合わせて確認)。
www.motostorm.it

しかもこのお店、日本語向けページが設定されているだけでなく、日本円での換算表記をしてくれる親切設計。イタリア人はテキトーだから(偏見)心配だけど、信じることにしました。

注文するとすぐ受注のメールが来ました。そして待つこと約1か月。「sipped」と書かれたメールが。追跡番号もついていたので、届くまでこれを追跡するのがちょっと楽しみでした。
フィレンツェ近くの店舗からヴェネツィアの空港に。ここの税関でずいぶん時間を食ったらしい。その後ドイツのケルンに運ばれ、中国のどこかを経由し成田に到着。最終的にはヤマト運輸でズダボロの箱が届きました。こいつ、俺の行きたい所を回ってきたんだなぁ・・・と勝手に感慨を得ながら、次亜塩素水を吹いて拭く。そして開封の儀。
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ベースプレートが入っていました。
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ネコ2匹までなら余裕で入りますw

嫌がる猫をエサで釣り、ムリヤリ撮ったw

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ヘルメット2つ、ホントに入ります。バイザー付きでもOK。

このケースを取り付ける作業を書いてみます。



リアフェンダー外し


古くて使い込まれたバイクばかりいじっているので、最新のバイクをいじるのは少し勇気がいります。マニュアルもないけど、フェンダー外すぐらいなら!95%ぐらいはうまくいったので紹介します。

まずシートを外します。
リアシートは鍵で。リアシートを外すと、こんなものが。
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そのまま工具を用意せずに外すことができます。親切。

ネジを外します。
上5か所。
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下6か所。

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片側。反対側にも3カ所。
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下6カ所のボルトはすべて同じモノっぽい。

次にサイドカバーも外します。こちらは左右各3カ所ずつ。
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はめ込みが2か所(丸印の所)があるので、ムリヤリ引っ張って壊さないように注意します。
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サイドカバーを外すと見える、オレンジの矢印の先のコレ。プッシュリベットとかいうらしい。
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真ん中のポッチを押しこむと外れます・・・が、ポッチもそのまま中に外れて行方不明にならないように気を付けましょう。のりまつはこのヘマをやっちまいました。未だ見つからず。

これが外れたら、あとは後ろにスライドさせながらリアフェンダーを外します。

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ボディ側のここと
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フェンダー裏のここがかみ合っています。なので後ろにスライドさせるように外します。

これでようやくキャリアの取り付け準備が整いました。



自分の整理のために記事を分けます。次はキャリアとケースの取り付けでっす

Tenere700、慣らし中。

泡盛初心者には熟成したアルコール度数の強いモノをお勧めしたい、嵩屋天狗堂・番頭ののりまつでございます。弱くて安い泡盛では泡盛の旨さに出会うところまでたどり着けず、強くて古い泡盛なら旨さが近くに来ているので比較的簡単に出会えます。3年30度以上ぐらいのがイイです。これを水で割って飲めばね。

いや、酒の話ではありませんでした。熟成、というのを考えてたら酒の話が出てしまいました。もう慣らしは終わっているのですが、小出しに。



魚を熟成


7月に納車されたTenere700「魚丸」。初めての新車バイクですが、新車は熟成、つまり「慣らし」をしないといけません。マニュアルによると、1か月もしくは1000キロ。6000回転以上回さないように、という指示です。

欲しくて欲しくてたまらなかったマシンが手元にあって、6000回転の枷を付けられる。憧れのあの娘と、やっとデートまでこぎつけたのに、夕食食べたらバイバイみたいな状態が1か月もしくは1000キロも・・・これは苦しいですよ。雨と野暮用が多い今の時期、デートすらままならず、なかなか距離が延びませんでした。



慣らしの思い出


慣らしと言えば、20年近く前に一度慣らし運転をしたことがありました。当時乗っていたAW11型MR2TOYOTA)。

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ヒーローしのいサーキットのホームストレートにて。この直前のS字「スライダー」がサイコーに気持ち良かった。今は改修されちゃったらしい。

トヨタ・MR2 - Wikipedia


DIYのミスで名機4A-GEエンジンをオシャカにしてしまい、よりパワーのある後発の4A-GEエンジンのオーバーホールしたものを載せ替えたのでした。作業はもちろんプロ頼み。嵩屋天狗堂にはそのような技術も設備もありません。

tp-spirit.co.jp

決して安くはないけど、どの作業も期待以上の出来で本当に信頼できるショップでした。社長はちょっとやんちゃだけど、よくお世話になりました。「技術はタダじゃない」というのもここで実感しました。

で、エンジン腰下からすべてオーバーホールをしてもらったので、慣らし運転をしたのでした。より良い慣らしには諸説ありますが、のりまつにネジの緩め方からショックアブソーバーの交換まで教えてくれたポンさん(同級生)によれば「一定回転で回し続け、徐々に上げていくのがイイ」という事でした。均等の力でヤスリ掛けをする熟練の職人のイメージでしょうか。

これを実現し手っ取り早く慣らしを終わらせるために、高速道路を使ったのでした。ペースを維持するのに空いている方がイイという理由から、夜中の行軍としました。こういうイベントが好きなポンさんも手伝ってくれ、夜中の高速を一定回転キープという退屈なスタイルでのドライブ。途中のパーキングでオイル交換しながら。この時もやはり1000キロぐらい慣らしをしたと思います。

これのおかげで(?)以後はデスビの付け根からのオイル漏れの他は快調そのもので、高回転型エンジンらしい胸のすくような吹け上がりと、旧4A-GEにはなかったパワー感であふれかえっていました。背中に背負った4A-GEが奏でるヘヴィメタルは、スポーツドライビングを一層もりたててくれましたっけ。



生殺し慣らしツーリング


さて今回。同じく高速道路で距離を稼ぎます。バイクなので、ペース維持が難しくないのと、年なので夜間のツーリングは危ないという理由で昼間の単独行としました。
慣らしとはいえ、6000は回していい。なので高速の性能の片鱗を見ることができます。
期待に胸を膨らませ実際に走らせてみると・・・

「圧倒的じゃないか!」

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ビグザム、スゲェ

エンジンのポテンシャルは充分に発揮できないけど、それでも4000~5000回転の巡航で100キロ弱。振動はほとんどない。風も肩に当たる程度で全然余裕。問題点があるとすれば、この余裕から眠くならないか心配になることぐらい。数百キロの走行を終えてから、買い物に行く余力が残っている。こんな風に、高速での慣らしは500キロ程度行いました。

残りは通勤とか下道ふらふらとか、山道ヘロヘロ走ってみます。タイヤもまんべんなく削りたいしね。




次回、実践投入に向けた装備の拡充についてのお話の予定です。

Tenere700、納車の儀

「まちにまった」を「町に待った」と勘違いし「町を挙げて騒ぐほどじゃねーよ」と内心毒突いていた過去を持つ男、嵩屋天狗堂・番頭ののりまつでございます。自分の直近の半生で最高に待ちに待った経験をしたので、そのお話をします。



ついにわが手に


待ちました。のりまつは2018年ごろに存在を知ってから2年。ちょうど人麻呂君の後継機を探し始めていた頃。調べるほどに心のチューニングに同調してきて、ついには「こういうのが欲しかった!!」と叫べるほど渇望したマシン。

YAMAHA Tenere700
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Ténéré700 - バイク・スクーター | ヤマハ発動機

とうとう、このマシンと駆ける時が来ました。
時に20200719。
Tenere700「魚丸」、嵩屋天狗堂に入庫しました。



実車は想像以上だった


実は納車前に1度、会いに行っています。待ちきれなくてね。
Tenere700には青・赤白・黒がありますが、のりまつが選んだのは黒。「マットブラック」と称する通り、つや消し黒です。これが想像以上にかっこよかった。兵器っぽいというかマシン感が強いというか。 夕暮れの光加減でなんとなくOD色にも見えたりして、ますますかっこいい。

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バイク屋の車庫で待機中。

またこの時に、跨らせてもらいました。以前、東京モーターショーで跨ってはみましたが、ディスプレイのため直立しており、足つきが悪いのはそのせいだしオフ車なんてそんなもん、と思ってました。なのでローダウンなんて頭をかすめもしなかった。

しかしどうだろう。ツンツンじゃないか!たかが875mmで?!想像以上に足つきが悪かった!!

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身長179センチで決して小さい方ではないのですが、つま先しか着いてません。

スペックに騙されました。以前の記事で「気にしない」なんて言ってたのに。
何が怖いって、シートの幅と重さ!
右足から左足に着き替える時、ちょっと気合を要する。シート幅のせいでギリギリの足つきの上、そのツンツンの足に70キロ重くなった車重がのしかかる!だからスタンドを払うのもまあまあ大変。
690EDは細いシートで三角木馬だし、車重も150キロもないので、高くてもそんなに苦労はなかった。やっぱ、並列2気筒はダテじゃないっす。ダイジョブなんかなこれ(汗

恐れをなして、足挟み防止のためのエンジンガードを注文しました。でもローダウンは意地でもしない!
www.parts-accessory.jp



初駆け


いよいよ納車当日。残りの支払いや保険の最終確認等を済ませ、庫内にあったマシンが店外に出されます。外に出るとまだ退役したばかりの人麻呂君がディスプレイされていたので、一緒に撮影。「2台一緒に撮れたらなぁ~」と言っておいたので、気を利かせてくれたのでしょう。

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甲乙つけがたし!!
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大きいと思っていた人麻呂より、さらに大きい魚丸。
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出会いと別れ。
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5年前の出会いと別れ。

そして、始動!!
youtu.be
ソッコーかかりやがる。ツインのせいか静かで、振動も少ない。エンジン音が遠くで鳴っているように聞こえる。ちょっと物足りないのでマフラー替えたいけど・・・うーん。

装備一式を装着し、想像より高かったシートにえいやっと跨り、恐る恐るクラッチをつなぎ発進。この瞬間をどれだけ待ちわびたか。町どころか国を挙げて祝いたいぐらいだぜ!

浮かれと不安とごちゃ混ぜになった精神状態のまま店員さんたちに見送られ、いよいよ公道にでて走り出しました。初めは慣らしなので、回さず徐々に回転を上げていきます。タイヤも新品だから、気を付けて。

うーん。普通のオフ車と比べて、圧倒的寄り掛かれる感。大型バイクに乗っている感じがあります。690ENDUROには全くなく、GPZ900Rにはあった、寄り掛かれる感。
反面、これでオフ走れるのか不安感を覚える・・・しかし走り出してみると、やっぱりオフ車に乗っている感覚に変わります。不思議な感覚です。

690ENDUROと比較すると
・スルスルとスムーズに回る。
・信号で止まる時もアイドリングが安定している。
・低速走行時もアイドリングだけで定速キープできて、ストールする心配がない。
・2,3000回転でも安定しているので、回さなきゃ!という強迫観念に囚われることがない。

低速でも安定しているので、エコ運転も思いのまま・・・ていうか、エコ状態だとマルチディスプレイに「ECO」って表示が出てくる!基準上必要なんでしょうね、コレ(笑)

ちなみに慣らしはマニュアルによると「1か月(1000キロ)、6000回転以下」。遵守します。そしてオイル交換をして慣らしを終える事にします。1か月も待ってられないから、ソッコーで1000キロ目指します!



慣らし下でも楽しかったこと


エンジン回せないし、タイヤは新品だし、まるで腫れ物に触るような乗り方を強いられています。しかしその状況下でも楽しいことが。

それはスタンディング。初めて東京モーターショーで跨ったときも感じましたが、実にしっくりくる。座っている時よりリラックスできるんじゃないかと思うほど。タンクのくびれとハンドルの位置が絶妙にホールドさせてくれ、人車一体感が生まれる。この感覚、たとえ低速でも楽しい!早くダートに持ち込んでみたい!

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この時のしっくり感、そのまま!

でもねぇ。見た目がやっぱりかっこいいんですよ。わかっています、バイクはきれいな方が圧倒的にかっこいい。それは泥が似合うオフ車にも当てはまります。このままダートに持ち込まず、きれいなまま乗っていたいな・・・

しかし!オフロードありきで手に入れた、オフロードありきのマシン。慣らしが終わったら、各種ガードがついたら、ダートを走らせてやります!



ちなみにガードやオプション類


注文済みだけどまだ届いていないモノが半分くらいあります。

ガード類

・ラジエターガード(Y‘sギア) フィンがズタズタにならないように。
・エンジンガード(HEPCO&BECKER) コケた時に足を挟み込まないように。
・ヘッドライトプロテクター 高いヘッドライトレンズが割れないように。モノは検討中。
EUで出ているY‘sギアのモノとpuig(プーチ)というメーカーのモノはねじ止め。P
OWER BRONZというメーカーのモノ(ODAXで取り扱いあり)は両面テープで張り付けるモノ。
ねじ止めは高いし両面テープは嫌だ・・・から、自作を試みます。ちなみに網のもありますが(HEPCO&BECKER)、小石が防げないし見た目が好きじゃないので却下。
www.webike.net
www.webike.net


その他のオプション
・グリップヒーター 冬場でもお手手を冷やさない効果があります。
パッセンジャーコンフォートシート タンデムに乗る妻との関係を冷やさない効果があります。
以上はY’sギア。

・キャリア(GIVI)
・トップケース(GIVI)トレッカー52ℓ・・・ヘルメットが2個入ります。

キャリアはYAMAHAのHPにオプションとして設定がある(Y’sギア)のですが、アルミトップケース専用のキャリアらしい。他のY’sギアのケースも付けられるが、加工が必要であり強度は保証できないとメーカーに電話して聞き出しました。なので却下。
ちなみにGIVIのTenere700用キャリアはまだ国内では出ておらず、イタリア本国に注文しました。ついでにケースも。
こんなサイトで見つけましたら、日本円で価格表示できる親切設計。
www.motostorm.it

しかも、国内で買うよりべらぼうに安い!!送料入れても全然安い!今後、マフラー買うことがあればまたこのショップを利用しようっと。無事に商品が来れば、ですけど。


見た目と音がイマイチなマフラーは・・・どうしよう。

開発者の談話では、Tenere700のエンジンはクロスプレーンという形を採ったモノで、楽しいトラクション感が得られるはずの素性を持っている。なので、マフラーを徒に変えてその特性を殺してしまってはもったいない。この設計を理由に「トラコンいらねーぜ!」とまで開発陣は言っているんです。まずは純正を楽しまない手はない。見た目はイマイチ冴えないマフラーだけど、当面ノーマルで!


そして毎度おなじみ、ペットネームのステッカー。元のロゴに寄せたデザインで作りました。



これらを全部装備するころ慣らしも終わり、正式に就役することとなります!ワクワクが止まりません!

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「新入りか?」「人麻呂よりデカいな」なんてひそひそ話してるかも(笑)

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以上、宣言通り、浮かれポンチな様子をお送りいたしました。今日は泡盛




次は慣らしの後、ダートとかのインプレッションも混ぜてお送りできたらな。

さらば青春のオレンジカラー!

一期一会という言葉が嫌いではない、嵩屋天狗堂・番頭ののりまつでございます。バイクは道具で機械だけれど、人は勝手に自らの思いを入れ込むものですよね。



退役。


ここのところ、新しく迎える予定のTenere700の事ばかりを記事にしてきました。楽しみであるのですが、それに伴い一つの別れもあるのです。

令和2年7月12日、KTM690ENDURO「人麻呂」が嵩屋天狗堂から退役しました。
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思い出を振り返る


約5年間、37000キロ走った愛車とのお別れ記事なので、恥ずかしげもなく自分語りしたいと思います。

そろそろ身を固めようと考えていた6年ほど前。2台あるバイクを1台にするために色々考えていましたが、オフの楽しさとロングツーリングの快適さを併せ持つマシンは、そうそうあるものではありませんでした。少ない中で候補に挙がったのがKTM690ENDURO(R)。

初めはKTMなんて、頭のネジがぶっ飛んだレースバカかオタクみたいなヤツが乗るもんだと思い込んでいました。同時に羨望でもあり高嶺の花だとも思っていたのです。ですが一応探してみると、意外と現実的な値段のモノもあることが分かりました。実車を見に行くと、やはり910mmのシート高と硬い乗り味に怯みました。店の兄ちゃんもなんかぶっきらぼーだし(後日、このにーちゃんにはたくさん世話になりました)。やっぱなんかハードル高いな、KTM

しかししかし何となくあきらめきれずネットを漁っていると、ちょいちょい上位に出てくる名前が。彼の作るブログ記事の内容から、バイクの事もさることながら、彼の人となりにも興味を持ちました。そしてネット上でナンパを試みます。ナンパの方法は「自分もブログを作る」。そうして開店したのが「嵩屋天狗堂はてな支店」でした。初回の記事はほぼ自己紹介。それも彼とお近づきになるがためでした。そんなこんなでナンパに成功、一緒にツーリングできることに。

ツーリングの日は、快く試乗させてくれ(しかもダートで)ました。そこで得た感触こそ、購入の決定打となったのです。彼無くして690ENDUROとの出会いはありませんでした。

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すでにバイクは引退しているが、この時はレンタルバイクで現れました。

これならダートもロングも行ける!と確信しましたが、購入したのは旧式(2010年式)の、しかもRがついていないもの。試乗の時の感動を得られないまま、四苦八苦する日々が続きました。旧式だから悪いのか。やはりKTMはクセがあって乗りにくい代物なのか。シンクロできるまで、ムキになって乗りまくりましたが、なかなか光明を見いだせないでいました。

そんな状況下で光となったのが、やはり専門家。前出のKTMのディーラーのぶっきらぼーなにいちゃん。とある整備を依頼した時に、いろいろ教えてくれました。というか、間違いを気づかされました。
KTM-GUNMA |

そのきっかけとなった工事がヘッド廻りのオーバーホール。実際に工事でヘッドを開けたところ、白いゲル状の塊がべっとり、ヘッドの裏についていたそうです。これは文字通りのコレステロールだそう。

燃費運転、通勤等の15分程度の走行、アクセル開けず回さずに走る事。こうしたことがことごとくストレスになりこういう状態を作ってしまうのだとか。エンジンに火を入れたからには、一度はチンチンに熱くなるところまで回してやって、こういうコレステロールを焼き切ってやる必要があるとの事。

パーシャル域でのギクシャク感もついでに相談したら「パーシャル?・・・フン」と鼻で笑い「答えが欲しけりゃ4000以下に落とさねぇように回してみるこったな」とだけ言いました(だいぶ脚色していますw)。

要するに、回せ、と。エンジンにもマシンコントロールにもそれが一番いい!との事でした。
パワーがあるので怖いけど、思い切ってダートで、1速落としてぶん回せるようにして走ってみたところ、途端にショックアブソーバー一式(広義)が動き始め、信じられないぐらい素直なマシンになったのです。スピードレンジを上げ、サスペンションを動かせば動かすほどWPのアシがよい仕事をして、しっくりくる。まるで2ストマシンのように、ガーっと突っ込んでガツンとブレーキを効かせ、グァーっとアクセルを入れ立ち上がる。少しテールスライドしても不思議と怖くない。なるほど、こういう事だったか。

最終的に良いタイヤのマッチングもつかめて、オフロード走行がめっぽう楽しくなっていたところでした。ちなみに最終的に「ピレリMT21」でした。サイズ的に選択肢があまりなく、ちょうどいいのがなくて苦労しました。高いか固いかしょぼいか。高バランスだったのがMT21だったのです。ロードノイズが半端なくうるさいけど。

こうして徐々にシンクロしてく過程は、振り返ればとても楽しかった。その集大成のように、最後に走った青木村の名もなきダートは最高でした。深緑がきれいで、モトクロスコースのように走りやすく、人車とも気持ちよく走れました。



SSTRスペシャルマシン


KTM690ENDUROは、腐るほど書いてきたように、高速巡行もダート走行も気持ちよくできる稀有なマシンです。そんなマシンが一番ポテンシャルを発揮したなと思うのがSSTR。

日の出に太平洋側を出発し、チェックポイント(主に道の駅)を通り、石川県羽咋市宝達志水町にまたがる千里浜を目指すものです。ルートは自由、制限時間は日没まで。ずっと高速でカッ飛んでもいいし、ずっと下道でトコトコ行ってもいい。間に合いさえすれば。

純然たるオフ車である690ENDUROなので、ダートをルートに入れ込むことができます。入れ込まないと、ENDUROの名が泣く(?)。2016・2017・2018・2019と4回参加しましたが、すべての年のルートにダートが入っています。特に2017はかなり焦ることが起こりましたが、今となっては思い出深いです。

高速を使ったロングツーリングができてダートも楽しめる。SSTRではダートの分、人より楽しめたと勝手に思っています。それで時間がギリギリになり、ルート変更を余儀なくされましたが、それもまた一興。振り返ればルート変更していないのは2018だけです。

690ENDUROで走ったSSTR、楽しかったなぁ。君と見た千里浜の夕日は忘れない。

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SSTR2017。泥ハネはオフロードバイクの証。

エピローグ


初めは「人麻呂、思春期」と語りました。乗り手に迎合せず、ナイフみたいに尖っては触るものみな傷つける感じ。
しかしそれも、有り余るパワーを存分に発揮してもらうことで仲良くなれました。それはさながら、夕日の河原で取っ組み合いのけんかをして、痛み分けして、ともに空を仰ぎ大の字になり笑い飛ばした、昭和の青春ドラマの感じでしょうか。

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妻と河原でタンデムツーリング。ダートでもタンデムこなすコシの強さ!

もし金持ちになったら、最新のENDURO-Rが欲しいなぁ。あ、でもカラーリングは人麻呂君のがかっこいい。正面からは無地で地味だけど、サイドにまわると大胆に、図々しく、傲岸に「KTM」って書いてある。デザイン的に一番気に入っていいたところでした。

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気に入っていたロゴに抜けるような青空。

ともあれ、ホント、楽しい青春でした。



さーて来週の天狗堂さんは


690ENDURO「人麻呂」の後継機、Tenere700「魚丸」の就役(納車)は、多分1週間以内になると思います。その喜びについて語った浮かれポンチな記事を上げたいと思います、余裕があれば。



今日はバーボン!よき別れと出会いに乾杯ッス!

どうするSSTR2020?!

カネとカラダ、痛いのはどっちなんだかわからなくなっている嵩屋天狗堂・番頭ののりまつでございます。

 


延期祭り2020


それはもう、いろんなものが中止や延期になりました。おかげで3月から5月の間の手帳のきれいなこと。しかしその成果が全国民レベルで見え隠れしており、あらためて日本人すげえな、と思う所でもあります。
延期になったことの中に、のりまつ的に大ダメージだったものが二つあります。それすなはち
SSTR2020

YAMAHA TENERE700の発売日

延期なので(今のところは)楽しみが延びただけとも取れるのですが、このおかげで新たなジレンマが生じてしまったのです。ま、ジレンマと言ってもお気楽なヤツですけどw

 


SSTRの延期


3月の末、主催者の風間深二氏から告知がありました。

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FACEBOOKより。

sstr.jp

参加者の誰もが納得せざるを得ないし、納得できない人は参加する資格はないと思います。延期は少し残念ですが、本来予定の5月は行うべきではなかった。先の分からない中での英断、見事でした。
延期となった10月、神在月といえば。日は短いけど食の秋真っただ中。寄り道が過ぎて「無事にゴールできるかわからない」と豪語している方も見受けられました。さすがバイク乗り、業が深いwゴールの神子原米のおにぎりも新米かも・・・こんな風に前向きにとらえれば、10月でも楽しみかも♪

 


TENERE700発売の延期


当初は6月5日発売の予定でした。のりまつはすでに予約を済ませていて納車を待つばかりの状態でしたが、例にもれず延期に。残念ですが、部品も入ってこないのだろうし社員さんの健康には代えられない。

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始めは「未定」で、お先真っ暗でした。7月31日と発表になってホッとしました。


 


あらたなジレンマ


これまで嵩屋天狗堂ではSSTRに対し、初回はYAMAHA XT660X「市丸」、以降はKTM690ENDURO「人麻呂」を投入してきました。いずれも単気筒とはいえ大型のエンジンを搭載しており、巡行性能に長け長距離作戦に向いていたからです。その「人麻呂」も素性の良さゆえ幾多の作戦を経験してきましたが、その分劣化も著しく、長距離での運用が困難になりました。

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昨年のSSTR終了時。今では50000キロを超えています。


そこで方針を変え、今年のSSTRにはマルチロール機KAWASAKI KLX250「兆太郎」を投入する予定で、作戦に向け長距離巡行性能の向上をしてきました。具体的には主に、ビッグタンク導入とスプロケを高速向きにしたこと、キャリアの造設の3点です。詳細は前回の記事参照。

norimaz.hatenablog.com

こうして準備が整いSSTR当日を待つばかりだったのですが、世界を病魔が襲いSSTRも延期となったのでした。

そんな折、YAMAHAから最新情報が。延期となっていたTENERE700の発売日が、7月31日になったとの発表が!冬ぐらいになるかとアテにもせずに待っていたものが、だいぶ早まった感じ!やったぁ♪


さらにとあるYSPショップのツイッターで「6月20日、入荷予定」との報が。そして知り合いの購入予定者は「6月18日」と言われているらしい!のりまつも早めに唾つけた気でいたので、さっそくお店に問い合わせ。「はっきり告知はされていませんが、6月下旬には入ってきそうです。」との事。そんなのすぐじゃん!ワクワク最高潮かよ!今すぐ住民票GETだぜ!

 


・・・しかし待てよ。すると、SSTRにTENERE700で参加できるってことか。いいね。


・・・しかしSSTRに向けてツアラー化した兆太郎はどうする?長距離ツーリングのポテンシャルも見てみたくないか?


・・・しかし納車したばかりのTENERE700をしり目に旅に出られるか?乗りたくて乗りたくて、添い寝したいほどの状態になるんだろ、どうせ。


・・・しかし兆太郎を一回ぐらい千里浜を走らせてあげたくないか?あの夕日をバックに、千里浜を駆ける姿をプロのカメラマンに撮ってもらいたくはないか?

 

 

 

なんて、こんなあほみたいなジレンマも、このご時世にはビタミンになるんですよねっ。

 


結局どうするのか(心の底からどーでもいいでしょうけど)


こんな風に悩んだ挙句、決めました。決め手の一つ目は写真です。
サイコーのシチュエーションをプロに撮ってもらうなら、一張羅でキメたい。いつもマシンに合わせたオフジャージを着て参加し、イイ感じで撮ってもらっていました。しかし今年は10月。オフジャージで参加するにはちと寒く、精悍なKLXには似合わない鈍重な支度をしなくてはならない。

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SSTR2017。最高すぎる写真。ルパンのエンディングかよ。

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SSTR2019。もう陽が暮れちゃったけど。

もう一つの決め手は開催時期。10月は5月より日が短いことは解っているが、第3回大会の9月よりさらに短い。これは未経験の短時間リミットで、第3回大会の時の余裕がない苦しさが思い出される。アレでもし高速巡行も余裕がなかったら、さぞ苦行であったろうな、と思い出されるわけです。

 

これらの条件を合わせて考えると、答えはおのずとTENERE700に傾いていく・・・いや、決してTENEREに傾くような条件を抽出して判断材料にしているわけでは、ない、と思うんですけど(汗)心の底では新しい相棒で行きたいんですよね、ということで。

 


以上、世にもどうでもいい、おっさんの楽しいジレンマをお送りしました。

 

 

 

 

 

異形のヨツメウオが、来るぅ~

嵩屋天狗堂・番頭ののりまつでございます。

去る3月11日、正式に国内発表されましたYAMAHA TENERE700について書いてみたいと思います。嵩屋天狗堂としては、長距離かつ高高度で運用でき、しかもオフロードを楽しく走ることもできるKTM690ENDURO「人麻呂」の後継機として配備されるのを待つばかり、と言ったところです。

そう、不肖のりまつ、TENERE700をお迎えします!

今から・・・いや、初めて話を聞いた二年前から、ワクワクが止まりません。



ちなみに人麻呂君はというと


人麻呂ことKTM690ENDUROは、ちょこちょこオイル漏れが目立つようになりましたが、まだまだ元気に走っています。デュアルパーパスタイヤ(オフ寄り)のMICHELIN・MT21がドはまりし、オフを走るのがめっぽう楽しくなってきています。初めからコレにしておけばよかった!トレールタイヤのなかでは見た目のゴツゴツ感が強くてかっこいいし、それでいて意外とオンも楽しく走れる。オールマイティな人麻呂君にピッタリなタイヤでした。

690ENDUROは、返す返すもいいマシンです。バイクにもう少しテマ・ヒマ・カネをかけられるなら、最新のENDURO-Rに乗り換えるか790ADVENTUER-Rに行きたいほどですが、やはりKTMは太く短く乗るモノ、という印象です。嵩屋天狗堂はそれほど潤沢ではないため、細く長く乗れる機体が欲しいのです。


異形のヨツメウオ、TENERE700。


とはいっても690ENDUROに代わるマシンはそうそうありません。軽さとパワー、オフロードでの性能がバランスしている機体なんて、690ENDURO以外に存在しない(と思い込んでいる)。名機の呼び声高いBMWのアレやコレは、のりまつごとき田舎者には高嶺の花。それに、細く長く乗るにはやはり国産がよいという気持ちも強くありました。
そんなある日のSSTRで、恩人のMPさんから聴いた「TENERE700」という四ツ目のマシンの存在。ひとかたならぬ興味を抱き、調べれば調べるほどのりまつの心のチューニングに同調してくる。こうしてのりまつの心はTENERE700に支配されていったのでした。なんでそんなに好きになっちまったんでしょう。



ここがイイ!と思う所


・電子制御が少ない

大きくてオフロードも走れるバイク・・・アドベンチャーとカテゴライズされる機種には、多くの場合電子制御がついているようです。アクセルオンでの空転を防いだり、滑るのを抑制したり。TENERE700にはそういった電子制御が少なくて、ABSだけとの事。「エンジンの素性がよいので、電子制御は要さない」というのが開発者の談。なんとも頼もしい。
昔の人間なのりまつは、「電子ナントカ」「電動ナントカ」と聴くと「重くなる」「壊れるところが増える」「しかも壊れ方がわけわからない」などと悪いことしか思いつかないものでして。インジェクションの恩恵は受けてますけど。
余談ですが、今年の1月、トラクションコントロールとABSのついたHONDA・フリードで雪道を走る機会がありました。以前は同じFFのSUZUKI・スイフトにチェーンを巻いて同じ道を走りましたが、タイヤのグリップ力と縦横のGのせめぎあいの中で活路を見出すヒヤヒヤ感と面白さがありました。しかしフリード君は足元の電子制御ですべて解決してくれていて、なんだかわからないけど安定している。安定しているけどなんだかわからないので、ちょっと気味が悪い。
コケるもスベるも自分次第なオフロードバイク界の住人としては、路面からの沙汰がカットされてしまうのはあまり気持ちのいいものではないと感じる。そういう意味でTENERE700のアナログっぷりは大いに歓迎でっす!


・並列2気筒

同じ排気量でも2気筒になればその分重くもなりますが、振動が和らぐ。スムーズになるので加速のコク感(オラァ!って尻を蹴っ飛ばされて加速する感じ?)が減るかもしれませんが、それは快適さとのトレードオフ。これなら遠くまで行けそう。
でも690EDも6000rpm付近での巡行は振動少なかったかも。


・デカいカウル(?)
 
ジジイになってきました。高速で飛ぶのはいいけど風がつらくてのう。妻のCB400スーパーフォアスーパーボルドールスーパーローダウンのスーパーカウルがうらやましかったのです。TENERE700にはすごいのがついてるから楽々~…だといいんだけど。

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CB400スーパーフォアスーパーボルドールスーパーローダウンのスーパーカウル。

・目が4っつ!

YAMAHAのデザインって、一見「ウッ」ってなる異形さを感じるものが多い気がします。しかし実物をそばで見ると、味というか造形美というか、ほれぼれとするようなエレガントさが頭をもたげ、飽きがこない。この感覚ははやとぅさんのYZF-R6を間近で見たときに得たものでした。
norimaz.hatenablog.com
今回のTENERE700も同様の感覚を得ました。写真やPVで見るよりも、昨年の東京モーターショーで見た実物の方がはるかにかっこよく、飽きがこない。しばらくTENERE700の周辺から離れられなかったほどです。


・はじめっからオフロード走る気満々。

 コンセプトモデルから直近のモノまで、プロモーションの映像はオフロードを走っているのが大半。着想自体が「このエンジンでオフバイク作ってみたい」というらしいから、もうオフ走る気満々なんですね、生まれる前から。
www.yamaha-motor.co.jp
「オフロード走れそう」とか「走ることもできる」のではなく、「オフロードを走るために」という生粋のオフロード族。そうでなければKTM690ENDURO「人麻呂」の後継機にはなれないのです。心待ちにしていましたよ。



スペック的なもの


気になるスペックをいくつか。

・シート高 875mm
オフロードバイクなのでやはり高い。875mmというとKLX250とかCRF250Rとかのトレールバイクぐらいの高さで、セローなどよりも全然高い。モーターショーでまたがった人達が「高い!」と言っていましたが、展示の為直立で固定されてるから足がつかず、余計高く見えたかもですね。実際はお尻をずらしたり車体を傾けたりすれば、このディスプレイでの足つきほど恐れることはない。
ちなみにセカンドシートは分割式。のりまつとしては、タンデムツーリングを楽しみたいので、オプション設定されている快適リアシートを選びたいところ。

前照灯
なんと4つも?!ちっとも明るくない690EDから比べたら、まるでナイターの照明のようでしょうね!それにしても悪そうなツラです。なんとなく、マスクをはがされたウォーズマンっぽい。年がバレる。上2つが常時点灯、下2つがハイビームだそうです。

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似てないか(汗
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ちょっと志らく師匠にも似ているような。

・一応、パワーとか重さとか
数値には正直あまり興味ない。数値って意外とあてにならないなって思う所がありまして。
過去に乗っていたXT660X「市丸」のパワーは、カタログスペックで48ps。177Kgの車重、パワーウェイトレシオは3.6Kg/ps。たいした数字じゃないと思っていたけど、加速感はさながら荒れ狂う猛牛のよう。猛牛に乗ったことないけど。
また26ps/111Kgのスーパーシェルパと20ps/130kgセローを、同じコースで乗り比べました。数値で言ったらセローの完敗。しかし乗り出してみるとパワーは若干劣る感じはあっても重さにさほどの差は感じなかった。
こんなわけで数値はあまり気にしていません。ただ、690CCの2気筒をYAMAHAが作ってるんだから、ワクワクするような加速感と高速巡行性能は期待してます。
参考までに・・・最高出力:72ps/9000rpm 最大トルク:6.8kgf・m/6500rpm 車両重量:205kg
www.yamaha-motor.co.jp




プロのインプレッションと素人の感想文:東京モーターショー実車に触れてみて。


日本でも発売することが正式に発表されたころ、元ラリーライダーの三橋淳さんがネットと紙の雑誌「月刊オートバイ」で、モーターサイクルジャーナリストの松井勉さんが「CARグラフィック」でインプレッション記事を上げています。
この記事によってずいぶんイメージが具体化しました。それを東京モーターショー(以下TMS)で実物に触れて「なるほどこういうことか」と確認できた。さすがはプロの記事です。
www.autoby.jp
www.webcg.net


彼らの記事によると、まずハンドルが少し遠めだということ。三橋さんも松井さんも180センチを超える体躯の持ち主。それが遠いと感じるということは、まあまあの遠さかと。TMSで178センチののりまつがまたがってみたところでも、やはり普通のオフ車よりも少し遠い印象でした。そして、スタンディングをするとちょうどいいという三橋さんのコメント通り、立つとちょうどいい!オフではスタンディング必須?!

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178cmののりまつ、シッティング。ハンドル、ちょっと遠い感じです。
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スタンディング。このアングルだとわかりにくいですが、しっくりくる。Gに備えて軽く前傾した体勢で、そのまま腕を下ろしたところにハンドルがある感じ。早く走ってみたい!

足回りは、プロモーションに登場するような走り方をする感じではなさそう。松井さんの記事にある「麗しの最大公約数」との表現。コースで振り回すような走り方よりも、ツーリング先で出会うダートを楽しく走るためのオフロード性能。これってまさにセローの一般的な使い方じゃないですか。(中にはセローをレースで振り回したり森で投げる人もいるみたいですけどw)

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プロ、お仕事中。かっこよすぎ・・・
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↑ヨイコハマネシナイデクダサイ

実際にTMSでまたがってみた感じからしても、これはデカいセロー、セロー700と言ってもいいのでは、と思いました。タンクとかもちょっと似てるんですよね。エンデューロからロングツーリングまでこなすスーパー万能マシン「セロー」に唯一足りなかった「高速での余裕」が、TENERE700でカバーされた。といったところでしょうか。



で、いつ世に出るの?


PVの配信はここ数年繰り返し行われていて、どれもかっこいい。やがて、日本で発売するぞ!という信憑性のある情報が!

そして3月11日YAMAHA大本営発表。正式に発売日が決定したようです。

Xデーは2020年6月5日!

お値段はひゃくにじゅうろくまんごせんえん、ぜいこみ!

しかし日本での取扱店舗はヤマハアドバンスディーラーのみのようで、そこらのバイク屋では買うことができない。しかも生産台数はかなり少な目という情報もあり、バックオーダー待ちになりそうな気配も。実際に嵩屋天狗堂に配備されるのはいつになることやら。
www.yamaha-motor.co.jp

出入りのバイク屋に圧をかけまくったところ、他の支店がアドバンスディーラーらしく、そこから取り寄せてくれるとの事。契約もしたし、ひとまず手には入りそう・・・かな。そして、発売予定日はどこかのビールみたいな病気がはやったせいで、7月31日に延期に。時は金なり理論で、延びた分安くならないかなw



嵩屋天狗堂に配備されるのは


面構えが悪そうなので、永遠のワルカラー、黒にしました。赤白もかっこよくて最後まで迷いましたが、アレはきれいに乗らないとかっこよくなくなる気がしました。汚くしておくつもりはないのですが、どうしてもオフロードを走ると汚れるし、性格から細部までの洗車をしていく自信がありませんで。
着ける予定のオプション(Y'sGEAR)は、まずツアラーなので、キャリアとグリップヒーター。奥方様用にコンフォートタンデムシート。オフをバリバリ走るので、ラジエーターガード。後は割ったら高そうなヘッドライトのガードを着ける予定です。どうでもいいけど、名前は「魚丸」にします。ウォーズマンに似てるし、四ツ目魚だからです。

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「魚丸」想像図。アクラポビッチは、日本ではオプション設定なし。憧れ止まりかな。




恋と同じで、こういう時期ってワクワク楽しいんですよねっ♪






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