Tenere700、慣らし中。
泡盛初心者には熟成したアルコール度数の強いモノをお勧めしたい、嵩屋天狗堂・番頭ののりまつでございます。弱くて安い泡盛では泡盛の旨さに出会うところまでたどり着けず、強くて古い泡盛なら旨さが近くに来ているので比較的簡単に出会えます。3年30度以上ぐらいのがイイです。これを水で割って飲めばね。
いや、酒の話ではありませんでした。熟成、というのを考えてたら酒の話が出てしまいました。もう慣らしは終わっているのですが、小出しに。
魚を熟成
7月に納車されたTenere700「魚丸」。初めての新車バイクですが、新車は熟成、つまり「慣らし」をしないといけません。マニュアルによると、1か月もしくは1000キロ。6000回転以上回さないように、という指示です。
欲しくて欲しくてたまらなかったマシンが手元にあって、6000回転の枷を付けられる。憧れのあの娘と、やっとデートまでこぎつけたのに、夕食食べたらバイバイみたいな状態が1か月もしくは1000キロも・・・これは苦しいですよ。雨と野暮用が多い今の時期、デートすらままならず、なかなか距離が延びませんでした。
慣らしの思い出
慣らしと言えば、20年近く前に一度慣らし運転をしたことがありました。当時乗っていたAW11型MR2(TOYOTA)。
DIYのミスで名機4A-GEエンジンをオシャカにしてしまい、よりパワーのある後発の4A-GEエンジンのオーバーホールしたものを載せ替えたのでした。作業はもちろんプロ頼み。嵩屋天狗堂にはそのような技術も設備もありません。
決して安くはないけど、どの作業も期待以上の出来で本当に信頼できるショップでした。社長はちょっとやんちゃだけど、よくお世話になりました。「技術はタダじゃない」というのもここで実感しました。
で、エンジン腰下からすべてオーバーホールをしてもらったので、慣らし運転をしたのでした。より良い慣らしには諸説ありますが、のりまつにネジの緩め方からショックアブソーバーの交換まで教えてくれたポンさん(同級生)によれば「一定回転で回し続け、徐々に上げていくのがイイ」という事でした。均等の力でヤスリ掛けをする熟練の職人のイメージでしょうか。
これを実現し手っ取り早く慣らしを終わらせるために、高速道路を使ったのでした。ペースを維持するのに空いている方がイイという理由から、夜中の行軍としました。こういうイベントが好きなポンさんも手伝ってくれ、夜中の高速を一定回転キープという退屈なスタイルでのドライブ。途中のパーキングでオイル交換しながら。この時もやはり1000キロぐらい慣らしをしたと思います。
これのおかげで(?)以後はデスビの付け根からのオイル漏れの他は快調そのもので、高回転型エンジンらしい胸のすくような吹け上がりと、旧4A-GEにはなかったパワー感であふれかえっていました。背中に背負った4A-GEが奏でるヘヴィメタルは、スポーツドライビングを一層もりたててくれましたっけ。
生殺し慣らしツーリング
さて今回。同じく高速道路で距離を稼ぎます。バイクなので、ペース維持が難しくないのと、年なので夜間のツーリングは危ないという理由で昼間の単独行としました。
慣らしとはいえ、6000は回していい。なので高速の性能の片鱗を見ることができます。
期待に胸を膨らませ実際に走らせてみると・・・
「圧倒的じゃないか!」
エンジンのポテンシャルは充分に発揮できないけど、それでも4000~5000回転の巡航で100キロ弱。振動はほとんどない。風も肩に当たる程度で全然余裕。問題点があるとすれば、この余裕から眠くならないか心配になることぐらい。数百キロの走行を終えてから、買い物に行く余力が残っている。こんな風に、高速での慣らしは500キロ程度行いました。
残りは通勤とか下道ふらふらとか、山道ヘロヘロ走ってみます。タイヤもまんべんなく削りたいしね。
次回、実践投入に向けた装備の拡充についてのお話の予定です。