嵩屋天狗堂~はてな支店~

オフロードバイクアリマス。

柿色の、トンデモナイ性能の、股裂き鉄馬~ツーレポかたがた中二式インプレッション~

オフロードと遠乗り。

オフロードは軽さ。パワーは20馬力もあれば充分で、軽ければ軽いほど自由になる。しかし、高速ではやっと100km/h出るぐらいで、風を切るというか風圧に耐える感じ。そのうちイヤになっちゃう。オフロードでの楽しさと高速でのかったるさは農耕バイク・スーパーシェルパで体感済み。

遠乗りは排気量。余裕のトルクで同じ100km/hも快適に風を切って走れる。しかし、大排気量でオフ走るのに向いてるものは200kg近く、パワーもおそらく邪魔になる。楽しむどころじゃない。高速での爽快さとダ-ト走る事の恐ろしさは、もっタード・XT660Xで体験済み。

この相反する2者は、上記2台のバイクを所有することでまかなって来ました。しかしオトコ40代(仮)、そんなキリギリスな生活ばかりを送ってもいられません。どこか、これらの落としどころ的なバイクがないかと探していたところ、ネット上でこんな人に出会いました。


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・・・まちがえた。こっちでした↓
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ぼっちバイカーさん。
botti-bk.hateblo.jp

新しい出会い。

相反する2者を兼ね備えたマシンとして最終選考に残ったのが当初いろんな意味で高嶺の花と思っていた
KTM 690ENDURO(R)
KTM 690 ENDURO R [READY TO RACE - KTM JAPAN]
これの情報を集めようとググると、上のほうに必ず名を連ねているのがこの人、ぼっちバイカーさん。

KTM 690ENDURO Rを所有しており、アタックやトレッキング、時にはオンロードツーリングも嗜み、メンテはほぼDIY。一家のパパと一介のライダーを両立せんと企む、野望多き好青年と言ったところでしょうか。ちなみに間違って挙げたリスの写真は、ぼっちバイカーさんのエンデューロRについてる彼の相棒です。


ブログを見てみると、彼はまだオフロード経験は短いらしい。しかしだからこそわれわれ普通の人間がわかりやすく、知りたい情報がしっかり記載されています。
そして、テンポが良く読みやすいだけでなく、随所に見られる素朴な一言の数々。なんとなく彼の人となりが見えるようで、妙に親しみがわきます。読者が多いのもうなずける。

彼と絡んでみたい!そんで、ともにオフロードだけでなくバイクの楽しみを分かち合ってみたい!あわよくば690エンデューロRに乗らせてもらいたい(下心)!

絡むには、まず自分が何者かをある程度明らかにせねば。怪しいモノじゃないよー、妄想癖あるけど普通の仕事してるおっちゃんだよー、バイク好きだよーってなもんで始めたのがこの「はてなブログ」。

そして紆余曲折の末、念願かなってぼっちバイカーさんとツーリングに行けることに!!らんらん♪♪♪
はじめはぼっちバイカーさんのお友達含めてまったり行こうとしていたものが、いろんな紆余がまたまた曲折しまくって、のりまつの所属コミュ「ダートスタイル」の面々やらそのさらにお友達まで顔をそろえる事となり、10台以上に膨れ上がってしまった!こいつぁ想定外だ!ぼっちバイカーさん、大勢のキャラ濃い目のおっさん達と一緒じゃ嫌かなー・・・なんだか申し訳ないなー。と思いつつ現況報告すると、前向きなお返事をいただきホッとする。

待ちに待ったツーリング

当日。天気にも恵まれ、待ち合わせ場所でワイワイ待ってると、来ました来ました♪シュッとしたエンデューロR(りす君付き)に乗ったスラッとした好男子が♪今日の行先は群馬県北東部の林道群、ダートの総距離推定50キロ!

ひとつめ、梨木楡沢林道。フラットで準備運動にはちょうどいい距離。休憩なしで一気に駆け抜けます。

ふたつめが今日のメインディッシュ、通称「栗原川林道」39キロ!おおむねフラットで、南半分は道幅もあるが交通量も多め。進入禁止の支線が多い。中には入口からゲロってる支線も・・・ここの周辺だけガレてる。

この栗原川林道で、思い切ってお願いしちゃいました!「あなたのエンデューロR、乗せてください!」ってね。ずうずうしいおっさんだなのりまつ。
しかしぼっちバイカーさんは快諾!なんてこと!お若いのに懐が広いのですねぇ。

しろうとのりまつがどんなバイク乗ったところで「すげぇ!」ぐらいしか言えないので、りす君とのやり取りという形でインプレッションしたいと思います。・・・いや、ほんとにこんな対話をしながら走っていたような気がします。妄想癖があるものでして(^^;
「」がりす君のセリフ。それ以外はのりまつの心中です。では、スタート!


「りすとのりまつのデコボコ道中!」

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「乗んな」
そいつが振り向きもせず呼びかける。
「まさか足が短くて跨がれねェってんじゃねえだろうな」
小動物のクセにナマイキな口を利く。
「へへ・・・お手並み拝見と行こうか」
俺だってもう2年もオフロード走ってるんだ。しかしここはまず、様子見ながら・・・

排気量の割に軽い。シートの高さも、思ったより恐怖感につながらない。ギャップでもいちいちハンドルを取られない。
思ったよりハードル低い感じ・・・よくできたマシンってのはこういうものなのか。
「・・・あー!止めろ!」
りす君に制止される。
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「・・・てめェ、オレをなめてんのか?」
は?
「ちんたら腹を探るような走り方しやがって。いいか、てめェの仕事はな、コーナーを睨み付ける事とアクセルをオンにする事、それだけだ!あとはオレの仕事だ。いちいちフトコロを探るな!迷ったら前だ!・・・いいな?!」
くそっ・・・小動物のクセになんだかカッコいい事言いやがって。こうなったら、その啖呵に乗ってやる!
「よし、いくぞ」
気を張りなおして、前を見て走りだす。路面にひるまず、迷ったらアクセルオン!
「へへ・・・良くなってきたぜ。だが、もっとだ!もっと倒しこんでみろ!」
うまく姿勢が作れていると、マシンが自らより倒し込んで来る。それが、怖さを感じるどころか自信を呼び起こしさえする。だんだん波長が合ってきたその時!
「おっと!」
簡易舗装に積もった砂に足を取られて滑り転びそうになる。しかし・・・
「ふん、このぐらいでビビるんじゃねェぜ。てめェみてえなヤワな野郎はよ、ちったあやりすぎるぐれェがちょうどいいってんだ!オラ、もっといけー!」
説教垂れるほどの、この余裕。口は悪いがフトコロの深いヤツだな・・・
「まだまだぁ!ひゃっはー!いけいけー!」

口の悪いりす君に乗せられるまま、すっかりダート走行を楽しめてしまった。初めて乗った、人様のマシンなのに。ダートが終わった後の細かい舗装のワインディングも、ヒラヒラこなす万能っぷりにすっかり魅せられてしまった。
「どうだ、恐れ入ったかよ?」
まあね。恐れ入った。しかしもう一つ見せてもらいたいものがあるんだよね。
「・・・うおっ?!」
舗装の、まっすぐな道に出たところで、アクセル全開、レブリミット近くまでブン回す!
「・・・く、この野郎、粋がりやがって!クソ、見てやがれ!」
8000rpmまでしっかり回る。その加速感たるや、900ccのGPZに遜色なし!ダートでは回転域の下の方しか使えないヘタレのりまつだが、それはそれで250ccのマシンのように付き合ってくれる。それがひとたび回せばこの加速!こりゃすごい!とんでもなく高バランスなマシンだ!

「・・・ったく、舗装の直線で粋がりやがって。ま、オレはそれも得意だけどよ」
目にモノを魅せてもらった。
「てめェは腰抜けで粋がりでヘタクソな妄想中二病野郎だ。」
ボロクソだな。
「だけどよ・・・」
なんだよ。
「まぁ、オレの仲間とはよ、うまくやれるんじゃねえかな・・・いいヤツと出会えると、いいな」
ツンデレかよ。ま、嫌いじゃないけど。
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「じゃあな。・・・その、楽しかったぜ」
俺もね。ってゆーか、オマエ、サイコー!

~おわり~


・・・お付き合いいただきましてありがとうございました(///▽///;勝手にりす君のキャラ作っちゃってスイマセン(^_^;)エンデューロRの感動が伝われば幸いです。

あの丘越えて・・・?

栗原川抜けて、中華屋でランチ。純度の高い古き良き中華屋で、シンプルながら味のしっかりしたラーメンに、パラッとしたチャーハン。餃子もうまそう(食ってないけど)。今度はここを定番にしようっと。

そしてみっつめの林道は、少しガレてる。そのてっぺんにはちょっとしたヒルクライムスポットが。しかし先頭の人、素通りしちゃって下り切った所で休憩。アタック好きな「ダートスタイル」のMっとさんやMズーさんはちょっと残念そう・・・のりまつも残念で、ぼっちバイカーさんも行きたそう。

「上のヒルクライム、行かないの?」とMっとさんが先頭の人にきくと、この先にまたヒルクライム的なところがあってそちらにいってみるそう。うん、確かに気になる支線が2つほどあった。楽しそうかも!

期待しながらついていくと、ちょっとケモった道へ入っていく。しかしいくらも行かないうちに踏跡も不明瞭で無数の倒木で進行不可能。1台分しかない道幅でみんなでUターン大会。結局この日は冒険なしでした。引き返してでもヒルクライムに行っておけばよかったー(T-T)


戦友と、川場にて。

フラット三昧の旅を終え、いつもの「道の駅田園プラザ川場」へ。とっておきのリンゴソフトを皆に紹介する。んー!やっぱりこの道の駅の「かわばんち」のリンゴソフトは絶品なりぃ♪秋には限定もあるでよ♪
園内マップ|田園プラザかわば


しばし歓談ののち解散。でも、もうちょっとぼっちバイカーさんと絡みたいなー・・・と思いつつ、川場からのスペシャルルートへ誘い込む。県道はトロいサンデードライバー大名行列に付き合わなければならないけど、スペシャルルートは交通量ほとんどなく、田園風景が広がり、沼田ならではの河岸段丘も楽しめちゃうとっておきの裏ルートなんですよねっ♪

この田園風景をバックに、ツーショット写真を撮りたいと申し出ると、「撮りましょう♪」と快諾。ほんと、好男子だわー。うちの子の婿に欲しいぐらい。うちの子なんていないけど。で、撮ったのはこちら↓
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えっと、ぼっちバイカーさんのところでもっとかっこいいのが見られます(^^;
botti-bk.hateblo.jp

で、お決まりの滝を見に行きました。YYさん、wっきーさん、N子さん、D部長とも行った兜滝です。竹林が刈られて階段も整備されて、様変わりしてました。しかし旅はまだ終わらない・・・


豪傑あらわる!

シェルパエンデューロRでは高速でのペースは違う。しかしぼっちバイカーさんは後ろからついてきてくれました。そして上里SAへ。

のりまつ「ここの「豆乳ソフト」もご当地モノでオススメなんだけどねー。さすがに2ソフトはねー」
ぼっち「いきましょうよ」
のりまつ「え?」
ぼっち「せっかくだし、豆乳ソフト、食べましょう」

1日に2ソフトなんて、常人ではありえない暴挙。しかも、さっき食ったばかりですぜ!?うちのソフト部は燃調濃すぎのNO FUTUREなおっちゃんオバハンばかりで3ソフトいったりするけど、まさか在野にこのような豪傑がいたとは!!どうです?!日本の未来に希望があると思いませんか?!!まだ負けてない(?)

こうして、たくさんの感動を残してぼっちバイカーさんとの出会いは幕を下ろすのでした。



また、遊んでねっ!