紫の残響~SSTR・エピローグ~
後半3編のタイトルは「湘南爆走族」から拝借しています(^^;
不良漫画の原点のように捉える事が多いようですが、「バイク」+「仲間」=「青春」という構図から、不良漫画というよりは「ばくおん!!」のような学園漫画に近いと思っています。
さて・・・
SSTR完走から一夜明けた2日目。
8時半から完走セレモニーが開催される予定だが、外は雨。昨夜運営からメールがあり、セレモニー会場は屋内の施設に変更、また当初セレモニーで授受されるはずであった完走賞は郵送になるとの事。
こうなってはもう誰も行く気がなく、雨の中を帰る心配をひたすらしていました。白馬で一泊キャンプしようともくろんでいたEなさんやN子さんもテンションダダ下がり。愛機SL230のキャブの調子の悪い、旅する野良ライダーWたるさんも意気が上がらない。御朱印仲間のBみかんさんとのりまつは気多大社へお参りする予定があったが、心地いい8畳5人部屋で他の皆同様、精一杯だらつき倒す。
朝食を終えだらついていると、空がほんのり明るく・・・雨が止んだ?!今のうちに荷物を積載しちゃおう!ということで撤収がようやく始まる。若女将さんの好意でボイラー室に吊るしていただいたずぶ濡れ装備類は、ほとんど乾いている。ようやく意気を取り戻し、腰が上がったついでに出発への準備が本格的に始まります。
そして出発の時。SSTR参加のバイクでいっぱいだった旅館前のスペースは、我々だけになっていました。急に二人増員しても快く引き受けてくれ、ボイラー室まで空けてくれた支配人さんと若女将さんに見送られ、「ダートスタイル」の仲間たちはそれぞれの旅路へ戻って行きました。
さて、御朱印仲間であるBみかんさんとのりまつは、能登一宮・気多大社を目指します。途中で・・・
千里浜を通りました。まだゲートはそのまま設置されていました。
気多大社で御朱印を授かり帰路へつく。まだ天気がもっていたので、高岡の大仏を見学に行くことを提案、ただし降ったら中止という条件。途中までは良かったが、氷見に向かう峠の入り口でぱらぱらと。すぐ止むかもしれないけど、一応合羽を着る。この日のために新調したばかり。
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ぱらぱらだった雨は次第に強くなり、そのまま本気モードに突入。氷見の手前で高速の入り口があったので、大仏見学は中止、そのまま帰路につきました。途中途中で寄ったSA・PAでは、SSTRの残党がどこにでもいました。こんな雨の日にバイクに乗ってるような酔狂は、SSTR参加者ぐらいのモノです。
そんな見知らぬ人たちとも、なんだか名残惜いような感覚を抱きます。妙に感傷的になってしまうのもSSTRの醍醐味、ってことかな。
そして20時10分、武蔵の国・風の庄に帰着しました。
3日間の総走行距離、1308km。お疲れ様、人麻呂。
SSTRにKTM 690ENDUROで参加して。
とにかく万能ぶりに感動しました。バイクの楽しみがすべて集約されているような気さえします。できないのは200キロ出すことぐらい。
ただ、去年の相棒・XT660X(テネレではありません、念のため)と比べると、やはり「疲れるバイク」です。振動は大きいし、シートは細い。足つきも悪い。スロットルも融通が利かずパーシャルなし。そして停車するときエンストする。こんな2ストのようにせっつかれるエンジンにも苦心したことでしょう(たぶんENDURO Rなら大丈夫)。ちなみにウチの人麻呂君は・・・
・シートはパワーパーツのエルゴシートに換装され、さらに高反発素材の「ムレケツバイバイ」ことコミネのメッシュシートカバーを装着。ケツの痛さが無いといったらウソになりますが、苦しむほどではなかったです。
・足つきに関しては、リアのリンクが変更されていてシートもローシート、マイナス40mm程度のシート高になっている。
・スロットルはノーマルを地道に削り、ロースロ化してます。これでパーシャル領域が確保され、ゆっくりな交通の流れにも乗っていられる。
こんな感じでいくらか快適化(チューニング)が施されております。高速走行に関して、パワーは690ENDUROの方が上だけど、XT660Xの方が得意です。XT660Xは曲がりなりにもモタード。チューブレスタイヤをチューブ付きで履くという無駄な形態なようでも、17インチでビードのしっかりしたオンロードタイヤの恩恵は大きい。さらに690ENDUROは小回りが全然効かなく、Uターンに大変苦労するのもマイナスポイントです。こうして見ると、XT660Xってすっごい日本向きで楽しくて汎用性の利くバイクなのに、なんで日本で売ってくれんかったんでしょう。もったいない。
文句ばかり言ってしまったようですが、本編で褒めちぎっているのもまた真実。悩みぬいて大枚はたいて思い切って迎えた690ENDURO(無印)「人麻呂」は、額面以上のポテンシャルを持っていて、快適性も工夫次第では手に入る、ある意味懐の深いマシンであることを再確認できました。
SSTR振り返って。
ある意味「一人上手」な人に向いている気がしています。ワタシはその傾向が強く、WCP(ワタシ的チェックポイント)を設定したり事前の準備から当日の葛藤・選択まで一人で楽しみ尽すことができました。これだけでも参加費用10000円、元を取っていると思います。
しかしゴール後、去年のように一人だったとしたらどうでしょう。数ある魅力のうちの一つ「完走を喜ぶ事」の価値が半減してしまう。今年はなんと、贅沢にも仲間に恵まれ、この喜びを倍増することができたのでした。
「一人上手向き」なんて言いましたが、ホントは仲間がいる方が何倍も楽しくなる。深甚に、実感しました。いつもこんなのりまつに、オンラインオフラインに問わず付き合ってくれているバイク仲間の人達、ありがとうございます。これからも、よろしくお願いします。
では、また来年。千里浜で会いましょう。