どうしたんだろう。
スーパーシェルパ「兆治」と遊んだ日々
6月11日はいつものみんなで、今年初の栗原川林道ツーリングでした。新緑が気持ちよく、路面もフラット具合と湿り具合が丁度いい。天気も最高でとにかく気持ちいツーリングでした。
その時に駆ったのは兆治ことスーパーシェルパ。このところ旭龍ことKLX125の仕様変更とチューニングや、人麻呂こと690ENUDUROのフェンダーレス化などで余りかまわない状態が続いていました。
旭龍の楽しさは先日のレースレポートでお話したとおりですが、200km以上のツーリングとなるとやはり兆治の250ccエンジンは丁度いい。それに、やっぱり林道だって兆治は楽しく走ってくれるのです。それが今回のツーリングで再確認できたのでした。
その後も旭龍と交代で通勤で使ったりでボチボチ乗っていたのですが、ある日の夜、突然それは起きました。
沈黙
明日、起動する予定があったので、調子を見ておこうと兆治のセルを回すと、いつもより軽く回る。
・・・嫌な違和感。セルが元気というより燃焼室に何の抵抗も起きていない感じ。
そしていくら回しても生ガスを噴くばかりで一向にエンジンがかかる様子がない。
ただ事では無い予感を抱きながらも、夜も遅くなりかけていたのでその日は諦めました。
数日後、仕事が早めに終わった日の夕方、とりあえずプラグ外しにかかりました。シェルパのプラグ外しは、ちょっと大変なのです。
単気筒のプラグというとこんな感じ。
手がすぐ届きいつでもぽんと外せます。
が、シェルパの場合・・・
この奥。ちなみにタンクは外した状態です。外さなきゃ作業できません。こんな風にくぼんでいれば当然、ゴミ溜めに。わかりにくいけど、虫の死骸とかもあるでよ。
なので、まず掃除をする必要があるのです。コンプレッサーがあれば吹き飛ばしながらでいいのでしょうが、嵩屋天狗堂にはそんな備品はありません。なので、吸い込みます!
コレを使って、
こう挿して、
掃除機で吸うべし!吸うべし!
いくらかきれいになりました。鋳物の壁にこびりついた土くれもできるだけ削りながら、何度か吸います。屋外で派手に掃除機を使うので、夜間はできないんですね、近所迷惑で。
で、いよいよ外しにかかりますが、ある程度緩めたところで再度・・・吸うべし!
というのを何度か繰り返し、ようやくプラグを抜くことが出来ます。
こうしないと、燃焼室にゴミが乱入し最低なことになることが考えられますので。この構造、何とかなりません?
ちなみに純正のプラグコードには下向きの傘がついていて、ゴミの侵入を防いでいます・・・が、オフロードなめてんの?そんな傘で巻き上がる砂塵を防げるわけなかろうが!「砂塵を拝しないよう、常に先頭を走れよ」という考えなんでしょうか、オトコ・カワサキ。それに純正のプラグコードは、雨の時にリークするので有名なのです。雨の日にエンジンストールする症例を頻繁に見受けます。NGKの黄色いコードで解決するので、お悩みの方はお試しあれ!
さて、無事にプラグが抜けたところで、セルを回してみます・・・すると、やはりプラグから火花が飛んでいない。プラグの穴からはポンポンと混合気が噴出しているので、圧縮が抜けているわけではなさそう。プラグコードを触っていると、コイルからスポッと抜けちゃった?!あ、ここがちゃんと繋がってなかたっから??抜けちゃうってことは劣化してるんだし、交換しよう。ついでにプラグも。この日はここで終わり。
翌日、プラグとコードを買ってきてさっそく接続、セルを回す・・・しかしやはり火花は飛ばず。
なんだよ兆治、起こしてるんだから返事しろよ・・・
ついこないだ、元気に走り回ってたじゃないかよ。
一緒にヒルクライムして、仲間と3人で横になった写真撮ったじゃないかよ。
まさかあれを・・・遺影にしろとでも言うのかよ。
・・・答えろよ!
心の叫びもむなしく、セルが無駄に回るのみ。兆治との思い出が走馬灯のように胸をよぎるのでした。
つづく(///▽///)