大丈夫か?SSTR2017。
SSTR 2017、
いよいよ今週末に迫ってきました。
今回の相棒も、こいつ。
KTM 690ENDURO B-7HT「人麻呂」SSTR2017Version
人麻呂は、どこにでも行けて、何でも出来るんです。なので、色んな道を走ってみたくなるのです。
オフ車なのでダートも。
軽量なのでワインディングも。
インジェクションなので高地も。
排気量もあるので高速も。
これらがぜーんぶ入っているルートを組みたい。
出発地の設定
この春、福島県の一部でまた避難命令が解除されたので、応援というほどでは無いけど福島県からスタートしたい。初の東北スタート。前泊の場所も福島県にしますよ。
ツーリングマップルで福島県の浜通り地方の海岸線を探します。朝の海岸線が走れるルートがいい。すると目に止まったのが「波立薬師は大津波にも残った!」
という文字。薬師如来はウチのお寺の御本尊で、親類に難病の子がいるのでいつも願掛けのお祈りをする仏様。あの津波に負けなかったというんだから、強い薬師様ですよきっと!
これはお導きというヤツかも?日の出も良く見えそうだし、ここ「波立薬師」に決定!
ルートの設定
波立薬師からアクセスのいい福島県東部や茨城県北部には、林道がいっぱい。せっかく万能の人麻呂で行くんだから、ここいらの林道を通りながらゴールを目指してみようかな。
このルートでもう一つ織り込みたくなったのが、「良く通る道」。旅でラリーなんだけど、あれ?いつものツーリング?みたいな場所も通って、軽くゲシュタルト崩壊(?)してみたい。
↑「祝」って字に見えなくなったらゲシュタルト崩壊。なんですって。
すでに一つのツーリングルートとしてまとまって認識しているモノを、まったく別のルートに組み込むことによって「あれ、いつもの林道だよなー?なんか違う感じがするなー」みたいな。
そんなわけで、よく行く群馬県の赤倉林道や秋鹿大影林道や万沢林道もルートに入れてみます。上に書いたアホみたいな理由の他に、いつものツーリングの時にもSSTRの事を思い出して悦にいる事ができる。そして、旅の途中に田園プラザ川場・かわばんちの「りんごソフト」を食べてみたい!きっといつもと違う味になる・・・完走への不安を抱えたまま、精神的な余裕のないまま。
こんなつかみどころのない焦りを帯びつつゲシュタルト崩壊した精神の混沌を伴いながら、昼なお暗い森の緑の闇の中を、脇目も振らず走り抜ける。やがて視界が開け、1キロにもわたる広い直線ダートを越えるとようやく舗装路に出る。ここまで来れば草津は目前、その向こうに続くのは、その標高ゆえに視界をさえぎり続けた木々さえも掃われた、国道最高所・渋峠のある志賀草津道路!
精神の闇に打ち勝ち、解放を謳歌するかのごとく2000メートル級の高地ワインディングを翔け抜ける。インジェクションの緻密な制御と剛柔一体WHITE POWERの足回り、LC4エンジンの咆哮を名器・アクラポビッチで高らかに奏でながら、人麻呂の性能を思うさま堪能しつくす!峠を越え下界に降りれば、凱旋するかのごとく悠々と余裕の排気量で高速道路を走り千里浜を目指す。
なんとドラマティックなシナリオ、なんというスペクタクル!この旅は涙なしには語れない・・・ドンミスィッ!!
制限時間
「妄想に酔うのもいいがな、こいつぁルールのあるラリーなんだぜ?そんな欲張ったプランで日没に間に合うのか?」
妄想の中の妄想で、のりまつの妄想に良く現れる顎ケツのもみ上げ長めの荒くれ男が、こんな風に語りかけてきて現実に戻される。
↑こんな感じ。のりまつ画w
そうでした。ちゃんとシミュレーションしておかないと。
現代にはナビゲーションシステムというものがあまたあり、今手にしているスマホにも高性能なのが内蔵されています。この「Google MAP」でポイント間の所要時間を算出し、シミュレーションを行いました。うーん、脳内ラリーですね。ただ、ダートが計算できない。時速25km×おおよその距離数で計算してみようかな。
・・・
・・・
シミュレーションの結果、おおよその所要時間・・・15時間。
当日の日の出が4時半、日の入りが18時50分。つまり制限時間、14時間20分。
がっでーむ!なんてこった!でーじなってる!だめにきまってんべに!ワテホンマニヨーイワンワ!ばっかじゃなかろーか。
練り直し
今までにないほどタイトってゆーか無理な行程である事が確認できました。大幅に削減しなければ。
ルート再設定に当り、優先したポイントに順位をつけると・・・
1.出発地:これは絶対外せない。意地でも走り切る!
2.ダート:リスクが高いけどコレを走らずして何のラリーか!「ENDURO」の名が泣く!
3.良く通る所:上二つを勘案して通るルートが取れなかったら諦める。
4.ワインディング:ま、通らないはずは無いでしょう。
5.高地:なんなら通らなくても。
6.高速:むしろ増やさなきゃ。
こんな条件でルートを練り直し。
ダートは必須だけど、リスクが高い。ここは一つ「良く通る所」と絡めて考える。知ってる林道ならリスクを少しだけ抑えることができる事もあり、群馬の3林道は保留。福島・北茨城のダートは削除とし、出発地点から日光までほぼ高速!途中の阿武隈高原道路は高速じゃないけど。
ちなみに群馬の3林道については、事前の情報収集で5月20日時点で通行できそうであることは確認済み。
ダートスタイルのYつ氏のお知り合いが「万沢林道は5月19日から開通ですよ。僕がゲート開けるんで、確実です」って情報くれたとの事。Yつ氏の人脈、恐るべし!
万沢林道を抜けた後は、当初のプランでは渋峠経由。ナビは渋峠経由より菅平経由の方が早いことを示すが・・・大して変わらない。人麻呂の足ならむしろ渋峠の方が早いぐらいっしょ!(根拠のない楽観)単純に、ルートとして断然魅力的なんですよね、志賀草津道路の方が。
志賀草津道路を降りて、時間があれば斑尾高原辺りの林道も走りたかったけど、今回はガマン!飯山のインターチェンジから高速に乗り、あとは富山県まですっ飛ばす。
そのあと各県に1箇所ずつ設定されている「イベント中、絶対一箇所は寄らなきゃいけない道の駅」である「メルヘンおやべ」に寄って、ゴールを目指します。
この設定で時間を計算します。
・・・
・・・
・・・結果、ダートとか休憩は抜いて、11時間強。この時点でなんとか約3時間のマージンが取れました。
で、問題のダートは・・・
赤倉林道10.3km
秋鹿大影林道14.6km
万沢林道22.0km
合計 46.9km。
これを時速25km(根拠なし、テキトー)で割ると・・・約2時間。合計約13時間。
いくらか現実的な時間になったけど、休憩入れたら・・・マージンほとんどなし。メシの他に、どうしても眠くなって道端でオチる時間とかも必要なので、ホントにキツキツ。パンク1回でも起こしてしまったら、アウト!・・・かも。パンクだって1回とは限らないし、修理が上手くいく保証はない。リスクはそれだけじゃない、こけたり崖に落ちたりだってゼロじゃない。なんかもう、悪いことしか思いつかない。
大丈夫なのか、コレ?!
でもこのコースで、やってみたい!
以上、一人上手なおっちゃんの、SSTR本番前の醍醐味を満喫するさまをお送りしました!
いや、マジで心配なんですけど。