思春期の人麻呂と付き合う100の方法。
1ヵ月半の御無沙汰でした。
人麻呂ことKTM 690ENDUROとの約半年の付き合いの中で、いろいろなことがありました。色々あって当たり前なのです。だって人麻呂は思春期なんですから。
こんな人麻呂君と付き合うのに、どうしたらよいか無い知恵を絞って考えたアレコレのお話をします。
思春期1・感受性が高すぎる
人麻呂はちょっとしたスロットルの入力で、ドカンと前にすすんでしまいます。そんな特性がパーシャル域ではギクシャクした挙動となる。
「パーシャル?なめんな!オイラはいつでも全開だぜ!」とでも言っているよう。ヤンキー漫画を読んで早速影響されてしまい、言葉に妙に巻き舌が増えていた同級生を思い出します(^^;「オイラ」とかフツーあんま使わないしw
しかし素人がオフロードで63馬力を全開させるのは困難。
だからなるたけ繊細なスロットルワークでパーシャルを試みる。
しかし路面が凸凹なのでスロットルは乱れやすい。それでいて結構細かいアクセルワークを要求されることがある。
こんな理由から、ヘタクソなのりまつにはスロットルレスポンスは鈍いぐらいの方が扱いやすいのです。このハイスロ状態を何とかすれば、もう少し仲良くなれる・・・そんな予感がしました。
そんなわけで、ハイスロ化の反対、ロースロ化を目論見ます。既製品がないか調べていくと、ハイスロキットはあってもロースロはなかなかない・・・しかしこんな物がありました。
テーマースロットル。スロットル開度が低い部分だけロースロになっている。いいじゃない、こ-ゆーの探してたんですよー♪しかしお値段が微妙・・・目ん玉飛び出すほど高くは無いが決して安くもない・・・迷いながら写真を眺めていると、純正を削ればロースロになることが判明!(今頃かよ)
てなわけで、自作ロースロ化工事の始まり始まり~・・・と言っても、ひたすらやする!やする!やする!
固いゴムのような材質は簡単には削れない。カッターなどの刃も立たない。削りあぐねて、ワイヤーの通る部分だけ溝状に削る作戦に変更。糸鋸の刃でゴリゴリ。少しは効率アップ。しかしなかなかテーマースロットルほどの低さにはならない。困ってしまってホームセンターをうろついているとこんな物が。
ダンボールをカットする為のカッター。厚くて丈夫な波型の刃。これは効きそう!500円ぐらいなので買って帰り、作業続行。うん、いい感じー♪ごーりごーり♪
そんな作業の末、ロースロ化完成!夢中でやすっていた為、写真がありません(^^;ワイヤー等は全く調整してないけど大丈夫かな・・・
パーシャル確保=ギクシャク感の解消のもう一手。
ドカンとパワーがかかりすぎてしまう事に加え、強いエンジンブレーキもギクシャク感を増大していると考えられます。単気筒の宿命ですが、宿命であるからこその対応品というものがあります。
それが、クランクケースの内圧を軽減するパーツ。NAGバルブなどが有名ですが、お高い。
株式会社NAG S.E.D.オフィシャルサイト【製品情報:内圧コントロールバルブ】
比較的お安い純正流用の常套手段として、KTMのBPV(バックプレッシャーバルブ)
の装着という方法があります。YAMAHAのWR250Rに流用している話をよく聞きます。私もXT660Xにつけていたのでそれを流用。
クランクケースから伸びるブローバイホースにBPV(単なる逆止弁)を咬ませる事で、エンジンブレーキをやわらかくする。人麻呂のLC4エンジンには2本ブローバイホースがあるので2箇所つけないと意味ないとか、1つ塞がなきゃ意味無い等といわれていますが、BPVは1個しかないし、いいかな(^^;
このブローバイホースを外し、思い切ってぶった切ると・・・
だれだ!こんなところにマヨネーズを押し込んだのは!人麻呂はマヨラーだったのか?
クランクケース内で飛散したオイル(ブローバイに含有されている)と、結露でできた水分がこんな物を生成するみたいですね。XTの時はこんなこと無かった・・・LC4、ブローバイの多いエンジンなのね。BPVつけたら気をつけてメンテしないと、このマヨネーズがバルブをつまらせクランクケース内の内圧が逃げなくなり、ひどいことになるんだそう。
〔後日談〕案の定、こんな感じでした↓
さて、ギクシャク感がどうなったかというと、大変良くなりました。恩恵は主にロースロ化の方で、特にエンジンブレーキがマイルドになった感じはしません・・・戻そうかな、やっぱ。マヨネーズで窒息は避けたいし。このマヨネーズにはさらに後日談がありますが、それはまた後ほど。
思春期2:ボイコット
終業ベルが鳴るか鳴らないかのタイミング、先生がまだしゃべっているのに「あー、終わり終わりー!」と席を立ってしまうクラスのワル。そんな感じの症状です(?)
えっと、何が言いたいかというと(^^;
こんな現象が良くあるのです。交差点に差し掛かり、信号が赤になったとします。誰でもブレーキをかけると思いますが、われわれは更に「クラッチを握る」という作業があります。慣れれば無意識にやることですが、この人麻呂、温まってくるとクラッチを握った瞬間「ストン」とエンストするのです。
ネットで調べると、この2010年式690ENDURO世代のLC4エンジンではよくある事のようです。ちなみにツインスパーク化した後のLC4ではこんなことは無いみたいです。
例えば、渋滞の時とか信号待ちの時とか、いちいちオチていたのでは危なくって仕方がない・・・何とか対策したいと検索していると、こんな物が見つかりました。↓↓
BoosterPlug (ブースタープラグ) 燃調コントローラー KTM 690 ENDURO 4589971334766
- 出版社/メーカー: BP3K8
- メディア: Automotive
- この商品を含むブログを見る
これはどうやら嘘の信号をCPUに送り、ごく低回転付近で薄くなる燃調を濃くする物らしい。原理としては「吸気温が低いよー」ってな嘘の信号を送ることで、CPUに「よっしゃ、ガンガン燃えるようにしたる!」とやる気を出してもらうことらしい。
なんか、たとえ相手が機械でもだますなんて良くないよ!もし嘘がわかったら傷つくじゃないか!・・・なんて事が、感情論じゃなくてシビアなトラブルとしてしっぺ返されるような気がして。お値段も決して安くないし、ヤメ!紹介しといてインプレなしでごめんなさい。
しかしコレの原理が素人考えながらもわかりました。要するに吸気温を少し下げてやる・・・というか適正化してあげれば解決するかも?そうですよ、てんぷらだって衣の温度が低いほうがカラッと色よく揚がるし。
ここで目をつけたのが、このパワーパーツの吸気ダクト。
エンジンヘッドとラジエーターが鎮座する周辺の、フレーム前部の空気を吸うようになっている。ちょっと衝立がついていて熱対策はされているようだけど、この周辺の空気はいかにも熱そう。純正は後方(写真のETCユニットがあるあたり)まで長いノズルが伸びて熱対策している事もあり、やはりストリートでは純正形状が正解なのでは?!
というわけで、純正ダクト購入!
これを着ければきっと解決♪ノズルの空きスペースに着いていたETCは・・・えーっと、どうしよう。
こうなりました。レジ袋に入れ軽く防水してからケースにしまって、シートにくっつけました。見栄えも悪いし防犯上もスキだらけ・・・(^^;
で、インプレッションです。気持ち、エンストしにくくなったような。しかし気温も下がってきたし、私の方でクラッチ切る直前にアクセルを軽くあおる癖がついているので、効果のほどは定かじゃありません。
ただ、吹け上がりが重くなりました。ダクトの変更一つでこんなに体感が変わるのかと意外でしたが、アドバンスモードにしないと重ったるくて嫌になっちゃいます。ETCも見栄えが悪いし、アドバンスモードは相変わらずパーシャル少ないし。
よーし。
これを
こうして
こうなりました。枝切りノコギリでやったので見た目はいかにも汚いけれど、低吸気温の確保・エンジンフィーリング・スペース効率をイイトコ取り!のはず!
これでキャンプツーリング行きましたが、エンストはほとんどなし。エンジンフィーリングも上々で吹け上がり良好、パーシャル領域もしっかり確保されています。だいぶ付き合いやすくなりました。
反抗期の人麻呂こと690ENDURO (無印)も、ようやくコレで落ち着きそうです。
この他に、長すぎて邪魔なクラッチレバーをショート化したりしています。スタンディングでは、どうしてもグリップとレバーを同時に握れるようにしておきたいのですが、レバーが長いとクラッチを握り込めないんですね。
人差指と中指でレバーを握り、薬指と小指でグリップを握る。この状態でレバーをぎゅっと握ると・・・薬指と小指がレバーとグリップに挟まれて、痛いだけでなくクラッチも切れない。
そんなこんなで、だいぶ普通に乗れるようになってきましたよ♪