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嵩屋天狗堂~はてな支店~

オフロードバイクアリマス。

2号機、XT660X。

GPZ900Rからスーパーシェルパに乗り換え、林道遊びを初めて1年半たった頃、シェルパの自転車のような自由さと遠乗りに向かない不自由さ、つまりは度し難き二律背反のジレンマに直面するのでした。大好きな上田の蕎麦を食いに行くのもままならず、またGPZの胸の空くような加速が恋しくなったこともあり、紆余曲折の末迎えたのが今の2号機「市丸」ことXT660Xなのでした。

XT660Xとは

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SOHCの単気筒、直径10センチのピストンが、最大毎分7000回も往復運動して、48馬力を叩き出します。パワー感は額面以上に感じることができ、コクのある加速が楽しめます・・・が、専門家に言わせると「燃料マッピングが原始的」なんだそう。確かに扱いやすいというにはかなり微妙で、特有のギクシャク感がある。同じ排気量のBMWのセルタオに乗せてもらった時は、育ちのいい馬のようにマイルドでした。確かにアレに慣れてると乗りづらい以外の何物でもないが、コレに慣れてるとBMWが物足りない以外の何物でもないといった印象を受けるかもしれません。
ちなみにクランクケースからエアクリーナーBOXに通じるブローバイホースに咬まされている樹脂製の黒ひょうたん↓
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これをKTM純正の逆止弁(内圧コントロールバルブ・PCV・バックプレッシャーバルブなどとも言います↓)
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にすげ替えれば、面取りしたジャガイモのようにいくらかスムーズ感が増します。
とは言え、インジェクションなので高地でもへこたれず、志賀草津道路やビーナスラインも快適に駆け抜け、燃費も約30km/l弱。ハイオクをいれてあげればさらに喜んで走ってくれる、現金なヤツです。

オフロードタイプの車体にオンロードの足回りを組んだ、いわゆるモタードと言われるカテゴリーですが、同族と較べるともったりしてるんだそう。確かに250クラスの軽快さはない。同じ排気量クラスならKTMとかドゥカティとかの高性能車が顔をそろえる。そんなヤツらには到底敵わないが、もったりもっタードにはもったりもっタードのよさがある。

その最たるモノが、乗り心地のよいシート。
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破れてますが(T-T)
だいたいのモタードはシートが細く、スポーツ走行には向いているが、ことツーリングとなると話は別。足つきの悪さとあいまって、さながら嗜好性の強い大人の娯楽用木馬のよう。ほとんどのマシンの名に「SM」とつくのはこの為であることは周知の事実ですが、やはりツーリングでは安楽さはとても大事になってきます。XT660Xのシート、とても疲れにくいです。
ただ足つきは、決してよくないです。身長178センチののりまつで、両足なら足の前半分ぐらいしか着かない。片足なら問題なく着くので信号待ち等で苦しむことはまったくありません。
振動も気にならない(個人差あり)し、風は後から付けたGIVIの汎用スクリーンがいなしてくれる。単気筒ならではの定速キープの難しさは無いではないけど、私にとってはアバタもエクボかなと言ったところ。

高速も楽。公称48馬力という数字は頼りなく感じるかもしれないが、120キロの巡航はストレスないとのことだそうの様です。7000rpmしか回らないから、すぐ頭打ちが来ちゃうけど(燃料カットがかかる)5速120キロからでも余裕で加速し簡単に150キロは越えて行き、最高速は170キロちょいぐらいとのことらしき話。

昨年5月に85000キロで納車された市丸さん。去る6月26日にめでたく10万キロの大台に乗りました。人間で言ったら100歳ってとこでしょうか。1年で15000キロ、別途シェルパでもツーリング行ってるのでまあまあのコキ遣いっぷりかな。
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コレを潮時として、市丸、生前退・・・じゃなく隠居をいたします。
いわゆるマイナー車でヤマハとは名ばかりの逆車。パーツもWRのようには手に入らないが、コクのある加速感で高速道路を駆け、ワインディングもひらりひらりとこなすフットワーク。遠い地へも苦も無く運んでくれる不世出の名馬、無冠のアレクサンダー。短かかったけれどコクのある旅をありがとう。

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次の旅は、どこに向かうかな。